時を超えた壮大な旅 映画『果てしなきスカーレット』の感想・考察
みなさん、こんにちは。千年鯨です。
今回記すのは映画『果てしなきスカーレット』についてです。
『時をかける少女』や『サマーウォーズ』を手掛けた細田守監督の最新作です。
この映画は公開された瞬間、評価が賛否両論に分かれるほど話題になりました。
どんな内容なのか気になったので実際に鑑賞しました。
映画『果てしなきスカーレット』の基本情報
映画『果てしなきスカーレット』の基本情報は以下の通りです。
監督・脚本:細田守
主人公スカーレット役:芦田愛菜
聖役:岡田将生
映画『果てしなきスカーレット』が公開されたのは2025年11月21日、制作に4年半の月日を費やした長編アニメーションです。
主人公の他にも様々な俳優陣が声優として出演していることでも話題になりました。
映画『果てしなきスカーレット』のあらすじ
映画『果てしなきスカーレット』のあらすじは以下の通りです。
1.中世の時代の王女スカーレットは父を殺した叔父に復讐を試みたが、失敗して死者の国へと飛ばされてしまう。
2.死者の国は弱肉強食で弱者や勝負に負けた者は虚無となって消えてしまう厳しいところだった。
3.仇である叔父が死者の国にいることを知ったスカーレットは改めて叔父への復讐を誓う。
4.そんな中、現代の住人である聖に出会ったスカーレットは異なる価値観に戸惑いながらも、叔父がいるであろう見果てぬ地を目指すのだった。
映画『果てしなきスカーレット』の感想・考察
映画『果てしなきスカーレット』は公開後、SNSで評価が賛否両論に分かれたことで話題になりました。
あらゆる批判を目にしていたので気になって鑑賞しましたが、どこがそんなに悪いのかと思うくらい良い映画でした。
これから感想を詳しく記します。
感想・考察-1 映像、作画がすばらしい
https://www.photo-ac.com/
細田守監督の作品は時をかける少女の時から見ていたのですが、段々と作画が魅力的になっていると感じますね。
映画『果てしなきスカーレット』では夕焼けの砂漠のシーンや復讐心に駆られて乗馬しながら抜刀するスカーレットのシーンには鳥肌が立ちました。
色や美しさには圧倒されますね。
作画を楽しむにはちょうど良い映画でした。
感想・考察-2 あらゆる伏線を見たら納得できる
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映画『果てしなきスカーレット』が酷評されている理由は脚本がわかりにくいとか、ミュージカルシーンが不自然であるなどと様々な点が挙げられています。
映画を見る前に予め知っていたのですが、実際に見た結果私は悪い作品とは思いませんでした。
一つ一つのセリフを見ているとああ、これが伏線だったのかとわかりやすいものです。
悪い点として挙げられていたミュージカルシーンが不自然に導入されているについて考察すると、
・聖が助けた集団の人がお礼にフラダンスを披露する
・フラダンスはハワイの有名な踊りであるが、元々は神様と会話をする方法として用いられていた(神様は私たち人間の言葉が通じないから)
・スカーレットと聖は生きている時代が異なるだけではなく、価値観や考え方が違うので理解しあうのが難しい
・ある晩、スカーレットは聖の話を聞きながら意識が現代の世界こと聖が生きている世界へと飛ばされていく
・そこで繰り広げられるミュージカルシーン、スカーレットの知らない平和な世界があった
ハワイのフラダンスの解説をスカーレットのミュージカルシーンに当てはめると、
ミュージカルシーンも神様への会話方法であり、聖にとっての会話の相手(神様)は遠い時代のスカーレットであるということなんですね。
フラダンスの説明があったからこそ、すんなりとミュージカルシーンを受け入れることができました。
セリフの端々にヒントとなるところがあるので、考察好きな人にとっては映画『果てしなきスカーレット』をたのしめるのではと思いました。
感想・考察-3 聖のメンタルすごく強くないか?
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映画『果てしなきスカーレット』の魅力はキャラの良さですね。
特にすごいなあと思ったのはスカーレットと共に旅をする聖です。
聖は現代の世界から死者の国にやってきた見た目は僧侶だけど職業が看護師な人ですが、時々この人メンタル強くないかと驚いたものです。
敵だろうが味方だろうが関係なく怪我を治すところとか、スカーレットにあんた死んでいるんだよと言われても俺死んでないしと明るく言い張るところとか、重々しい雰囲気を和らげるところがあって面白いですね。
スカーレットがいた世界には絶対にいなさそうだから、段々とスカーレットが惹かれていったのも納得です。
死者の国という現代とは全く異なったところに来たけど、柔軟に受け入れていくところとか弓扱えるとか何かとチートキャラじゃねえかと感心しました。
感想・考察-4 おっさんがかっこいい
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先ほどはスカーレットと共に行動するキャラクターこと聖について語りましたが、他にも魅力を感じたキャラクターがいます。
クローディアスの側近でスカーレットの敵であるヴォルティマンドやコーネリウスです。
スカーレットにとっては殺したいところですが、父アムレットの最期の言葉を間近で聞いていたことから簡単に殺せない重要な人物です。
聖の献身がなかったら最後のあのかっこいいところにたどり着けなかったかもしれないですね。
あのおっさん二人が大切なものを見つけて漢として覚悟を見せるシーンには心がグッときました。
かっこいいおっさんを見たい方にはおすすめします。
感想・考察-5 生きること、死ぬことについて深く考えられる
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映画『果てしなきスカーレット』は話が難解ですが、私たちが生きる上で欠かせない壮大なテーマが込められていて見ごたえがあります。
生きること、死ぬこと、憎しみや争いという難しいことを考えさせられました。
生死は紙一重であること、未来を見つめて大切なことを守って生きることなどあらゆるメッセージが伝わってきて見る価値ありですね。
普段から物事を深く考える人にとっては深く刺さるものではと思いました。
まとめ 一度は見るべき
映画『果てしなきスカーレット』は一度は見るべき映画です。
様々な評価はありますが実際に鑑賞した身としてはまさに百聞は一見に如かずですね。
考察好きな人ならば、ぜひ見てほしいものです。
最後まで読んでいただき誠にありがとうございます。












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