陰謀、腹の探り合いと緊張の連続! 映画『教皇選挙』の感想・考察

みなさん、こんにちは。千年鯨です。

今回紹介するのは今年アカデミー賞の脚色賞に選ばれた映画『教皇選挙』です。

新しいローマ教皇を選ぶと選挙が描かれる映画ですが、とてもよかったです。

これからネタバレ注意な感想を記しますので、まだ見てない方は先に映画を見ることをおすすめします。

映画『教皇選挙』の基本情報

映画『教皇選挙』の基本情報は以下の通りです。

原題:Conclave

監督:エドワード・ベルガー

出演:レイフ・ファインズ、スタンリー・トゥッチ、イザベラ・ロッセリーニら

原作:「CONCLAVE」(ロバート・ハリス著)

映画『教皇選挙』はアカデミー賞やゴールデングローブ賞の様々な部門でノミネートされ、アカデミー賞では脚色賞、ゴールデングローブ賞では最優秀脚本賞を受賞しました

原作はロバート・ハリスの小説、「CONCLAVE」です。

残念ながら日本語には翻訳されていませんのでいつか日本語の小説を読んでみたいものですね。もしくは、自力で英語を勉強して読んでみるのもいいかもしれません。

日本では2025年3月20日に公開され、現在2025年4月下旬の今でもロングランヒットするほど話題作となっています。

映画『教皇選挙』のあらすじ

映画『教皇選挙』のあらすじは以下の通りです。

1.ローマ教皇がお亡くなりになり、教皇選挙が行われることになった。

2.ローレンス枢機卿は選挙を取り仕切ることになり、あらゆる情報の中で奔走する

3.新たな枢機卿が出たり、ローマ教皇の候補者にスキャンダルや不正が発覚するなど現場はてんやわんや。

4.その後ローレンス枢機卿は衝撃の事実を知ることになったのだった

教皇選挙とは? 煙の意味などを解説

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映画『教皇選挙』では完全非公開なローマ教皇の選挙の様子が描かれています。

煙の意味とかあらゆる気になることがあったので調べてみました。

これを知ればもっと映画『教皇選挙』を楽しめます。

教皇選挙(Conclave コンクラーヴェ)とは?

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教皇選挙ことコンクラーヴェの基本情報は以下の通りです。

開催時期 前教皇の死去(もしくは辞任後)15~20日

選挙権を持つ者 80歳未満の枢機卿 定員120名

投票会場 システィーナ礼拝堂(バチカン市国)

コンクラーヴェの由来 ラテン語のクム(ともに、一緒にの意味)とクラービス(鍵、キーの意味)から

コンクラーヴェはラテン語由来の言葉で直訳すると(鍵とともに)になります。

なぜこんな言葉が生まれたのかというと、1268年のイタリアのビテルボで行われた教皇選挙が元だと言われています。

前教皇がお亡くなりになってから3年間、派閥が分かれたりして新しい教皇が決まらないという事態が起きました。

埒が明かないということで、当時のフランシスコ会総長聖ボナベントゥラの勧めでビテルボの人たちは現場にいた枢機卿たちを宮殿に閉じ込め、鍵をして外部との連絡を遮断させました。

食料はパンと水だけ、武装した人たちを周りに置かせた結果新しい教皇が選ばれたのでした。

その経緯から、現在も教皇選挙の間は外部との連絡は取らないこと、電子機器の持ち出しが禁止されています。

ローマ教皇がお亡くなりになった後に行われることとは?

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ローマ教皇がお亡くなりになった後から教皇選挙の間に行われる過程は以下の通りです。

1.カメルレンゴが医師と共に死亡証明書を伴って、ローマ教皇の死を公式に確認する

2.カメルレンゴによってローマ教皇が生前使われていた部屋や公邸が封印される

3.カメルレンゴと数名の補佐枢機卿によって喪に服す期間と葬儀や埋葬の日程を決める。

カメルレンゴとは何者?

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カメルレンゴとはローマ教皇が決まるまでに、教皇の代理として以下のことをします。

・教皇選挙の準備をする

・教皇庁の財産を管理する

・教皇の葬儀を執り行う

カメルレンゴは教皇の空位期間の間に教皇庁を安定させ、教皇選挙を円滑に進める役割を担っています。

そのため、カメルレンゴは教皇庁において非常に重要な位置にあるのです。

煙によって教皇選挙の状況を報告

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新しいローマ教皇が決まったかどうかをカトリック教徒が知る方法は煙突からのぼる煙です。

煙の色が黒色だとまだ決まってない、白色だと決まったという意味があります。

さて、この煙の色をどうやって出すのかと気になる方はいるでしょう。

調べてみたところ、2013年3月12日にバチカンの広報から煙の色を出す方法が発表されていました。

白煙には塩素酸カリウムや松ヤニなど、黒煙には過塩素酸カリウムやアントラセンなどを使用しているとのことです。

参考URL:https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/news/14/7703/

映画『教皇選挙』の感想・考察

映画『教皇選挙』はドキドキとハラハラの連続で面白かったです。

おおーっと唸りたくなるほどの映画で、見てよかったものでしたね。

これから詳しい感想と考察について記します。

感想・考察-1 主人公の行動力に脱帽

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カメルレンゴとして選挙を担うローレンス枢機卿こと主人公の行動がどにかくすごい積極的でした。

部下に情報を探らせるほか、伝統的な儀式をぶち破るところにはおおーっと驚いたものですね。

この行動力がなかったら、教皇選挙はうまくいかなかったのではと思いました。

結果を得るためにはとにかく行動するのが必要だなと主人公から実感したものです。

感想・考察-2 心の中で何度も叫ぶほどの展開

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映画『教皇選挙』では権力争いや腹の探り合いが主に描かれていますが、思わずおおーっと驚くほどの展開があって面白かったです。

先ほどのべた主人公の伝統の儀式を壊す、タブーを犯したことも加えて、爆発が起きたりするという展開があってえーっと脳が興奮しました。

一番驚いたのは新しく選出されたローマ教皇の秘密とかでしょうか。

最後まで集中して見れるほど面白かったです。

感想・考察-3 器というか格の違いというのを感じられる

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映画『教皇選挙』ではローマ教皇になりたいと思っている枢機卿たちの腹の探り合いがすごかったですね。

スキャンダルを狙ったり、この候補がローマ教皇になったら世間はこうなってしまうという話の繰り返しで興味深かったです。

そんな中、新しいローマ教皇が選ばれたのですが、元々の候補者とは違うものを感じましたね。

これがローマ教皇なのかと自分にはないものを感じさせられました。

まとめ 真のローマ教皇とは?

映画『教皇選挙』は緊張感が漂い、自分自身も選挙に立ち会っているような映画でした。

腹の探り合いはもちろん、ローマ教皇になりたいがゆえに大事なものを失っていたという展開にはハッとさせられるものを感じましたね。

心がざわざわするほどの映画を久しぶりに見れてうれしかったですね。

素晴らしい映画でした。

最後まで読んでいただき誠にありがとうございます。

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